ガーミンは様々なアクティビティに対応したスマートウォッチです。
今回、登山での使用を目的にガーミンを購入しました。
実際の使用感について紹介します。
Garmin Instinct2Xの良い点
タフネスでガンガン使える
ガーミン インスティンクト2Xはなんといってもその堅牢性に惚れました。
見た目からもわかる頑丈そうなその風合い、その割に重量は軽く、腕につけていても気になりません。(機械式時計のほうがよっぽど重いです)
山の中を歩くため、岩にぶつけたり、水に濡れることは覚悟しないといけませんが、ガンガン使っていても全く問題のない堅牢性です。
累積の標高や残りの標高、道迷いもサポート
登山で便利だと思ったのは、スタートから今現在の時点で何メートル累積で上昇(下降)したかが常に表示されている点。次の目的地まであとどの程度かもわかるため、ペース配分がしやすくなります。
予め地図データをガーミンに取り込んでおけば、ルートを逸脱したときに振動と音でルート逸脱を知らせてくれます。
山頂がわかりにくい場所にあり、通り過ぎてしまったときにもガーミンのルート逸脱通知ですぐに気づくことができました。
Yamapやヤマレコを使っても同様のことはできますが、いちいちスマホを取り出さずに済むのは結構大きなメリットだと感じました。
心拍数や消費カロリーなどの測定はスマートウォッチの独壇場
目的地への案内だけならば正直、Yamapで十分です。スマートウォッチにしかできない機能として心拍数の測定があります。
山行中、どの地点でどの程度の心拍数だったのかを逐一記録してくれます。高すぎる心拍のときは休むなどの判断材料としても使えます。
また、心拍をガーミンコネクトに同期することで、Yamapの記録上からも心拍数とコースを見ることができます。
「あー、この急登、しんどかったなぁ」とあとから見返すのも結構楽しいですね。
補足、心拍の測定はシャオミより小刻みに測定される
筆者はガーミンの前にXiaomi smart band8を使っていました。シャオミでも心拍の測定はできるのですが、その測定がだいぶ大味で、更新も比較的長いサイクルのようです。
あとからグラフを見ると、階段のように段々なグラフになっていました。
しかしガーミンに変えてからは、常に測定されているようで、しっかりギザギザなグラフを描いていました。
- Xiaomiの心拍測定はかなりの大味です。とは言え価格が10倍離れているので比較するのも酷かもしれませんが。
- ガーミンを使った心拍測定はかなり細かく記録を残してくれます。
Garmin Instinct2Xの残念な点
非常に満足度の高い製品ですが、いくつか気になる点もありました。
バッテリー駆動無制限は実用的ではない
カタログスペックでは、エコモードで稼働させると太陽光充電で無制限に使用できると書いてありましたが、エコモードではほぼただの腕時計になってしまいます。
心拍測定など、スマートウォッチならではの機能がすべて使えず、この機能を利用するメリットがほとんど無い。と個人的には感じています。
電池の持ち自体は良い方ですが、アクティビティの測定はかなり電池を消費します。毎日ウォーキングを測定しようとすると週に1回以上の充電は必要になります。
それでも、アップルウォッチなどに比べれば圧倒的に長持ちですが、カタログスペックで釣られたと感じてしまいました。
処理速度はかなり遅い模様
電池持ちを良くするためだと思いますが、内部の演算装置はかなり低スペックに感じました。
ボタンを押しても画面切替にもたつくときがあり、これが地味にストレスに感じます。
おそらく半分スリープモードに入っているのでしょう。2度目からはスムーズに動きますが、しばらく操作しないでおいておいたあと、最初の操作だけ遅延が感じられます。
処理速度の遅さはスマートフォンとの同期時にも感じます。
8時間ほどのアクティビティを終えたあと、ガーミンコネクトに同期をすると、同期完了まで5分近くかかるときもあります。
(アクティビティが短いときはもう少し早く終わります)
総上昇量や距離はYamapと比較して結構ずれる
今は何メートル登ってきたのかな?ふと腕に目をやると、総上昇量を見ることができるのはとても便利なのですが、YAMAPと比較してかなり乖離があります。
Yamapの総上昇量と比較して、ガーミンのほうが大きい値を指す傾向にあります。移動距離の誤差は10%以内なので許容範囲ですが、標高の差は無視できないほど乖離がある時もありました。
- ガーミン: 1060m
- YAMAP: 922m
- ガーミン: 1672m
- YAMAP: 877m
- ガーミン: 1611m
- YAMAP: 1132m
特に茶臼岳は倍近いズレがあり、誤差というにはあまりにも差がありますね。GPSはディアルバンドで動作させており、精度はYAMAP(スマートフォン)より高いはずです。しかし累積標高はYAMAPのほうが正確のようです。(登山計画時点の累積標高と比較しても差が少ない)
充電ケーブルが専用端子
これ、地味に厄介なんですよね。USB-Cに統一してほしいのですが、防水や耐久性の問題で独自のコネクタを採用されるケースが多々あります。
ユーザとしては全部USB-Cに統一してほしいんですよね。ガーミンのために充電ケーブルの口を1つ占有することになるので、地味に改善してほしいポイントです。
この問題については別売りで、USB-Cからガーミン端子へ変換するコンパクトな変換装置が販売されているので、私はこちらを使用しています。バッテリー持ちが良い分、充電頻度が週に1〜2回程度ですから、使わないときは通常のUSB-Cにしておける変換器はあると便利に感じました。
総評
「腕時計」という側面から見れば格安、ガジェットとしてみれば「ちょっと高いかな?」と感じるガーミン。
5万円を超えてくるとちょっと購入に勇気がいりますが、このガーミンはぜひおすすめしたい商品です。筆者は登山目的で購入しましたが、サイクリングやランニングなどにも利用可能です。サイクリングに置いては、サイクルコンピュータの代わりに十分代用可能なスペックを持っています。ガーミンを購入してからサイクルコンピュータは使わなくなりました(笑)
デメリットもありますが、標高のズレはYamapと併用し、充電ケーブルは社外品を使うことで結構快適に使えています。



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